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リボ払いと過払金の判決

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東京地方裁判所令和3年8月26日判決

 

クレディセゾン過払い金とリボ払い

クレディセゾンに過払い金を請求したところ、返済方法がリボ払い、一回払いが混在している、これらは別々に計算スべきだと争われた事案の紹介です。

両方の返済方法を利用して返済してきた人や、空白期間がある人は参考にしてみてください。

 

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2022.3.10

 

クレディセゾンと過払い金

今回は、東京地方裁判所令和3年8月26日判決です。

クレディセゾンに対し、約110万の過払い金を返還するよう命じた判決です。

リボ払いと1回払いの返済について、過払い金計算時に、どのように計算するかが争われた事案です。

クレディセゾンのカードでも、年利が18%を上回るような内容で返済をしてきた場合には、過払い金が発生しえます。

 

クレディセゾンの主張

クレディセゾン側は「セゾンカードのリボ払いと1回払いは独立した取引である」と主張しました。

過払い金の計算や、消滅時効の判断は、独立した取引なのだから、別々に行うべきという主張です。

このように別々に計算をすると、過払い金を請求する借主にとっては不利な結果となります。

借主としては、取引の計算は、一体として行った方が、過払い金の計算額も多くなります。

 

クレディセゾンは、リボ払い取引と1回払い取引の2取引ができるUCカード等の取引に関して、過払金充当合意を否定した裁判例を多数提出。

しかし、セゾンカード規約では、それらとは商品設計が異なることや、過去の最高裁判決の取引内容と同じであることなどを借主は主張・立証しています。

規約のチェックは不可欠といえるでしょう。

 

また、クレディセゾンからは、約700日の中断期間があることから、取引が分断しているとの主張もされています。

取引の一連性も争点になっています。

 

裁判所は、過払い金計算で一体性を認定

裁判所は、クレディセゾンの主張を排斥しています。


同一の貸主と借主との間で基本契約に基づき継続的に貸付けとその返済が繰り返される金銭消費貸借取引においては、借主は、借入れ総額の減少を望み、複数の権利関係が発生するような事態が生じることは望まないのが通常と考えられることから、弁済金のうち制限超過部分を元本に充当した結果当該借入金債務が完済され、これに対する弁済の指定が無意味となる場合には、特段の事情のない限り、民法489条及び491条の規定に従って、弁済当時存在する他の借入金債務に充当されると解するのが相当と確認しています。

最高裁平成15年7月18日第二小法廷判決を前提にした内容です。

また、過払金が発生した時点で他の借入金債務が存在しなかったとしても、同一の貸主と借主との間の基本契約に基づき、借入限度額の範囲内において繰り返し金員を借り入れることができ、返済は毎月一定の支払日に、前月の借入金債務の残額の合計を基準とする一定額に定められ、利息は前月の支払日の返済後の残元金の合計に対する当該支払日の翌日から当月の支払日までの期間に応じて計算することとされているなど、基本契約に基づく債務の弁済が、各貸付けごとに個別的な対応関係をもって行われることが予定されているものではなく、基本契約に基づく借入金の全体に対し
て行われるものと解することができるときには、発生した過払金は、弁済当時存在する他の借入金債務に充当することはもとより、弁済当時他の借入金債務が存在しないときでもその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含んでいるものと解するのが相当であるとしています。

こちらは、最高裁平成19年6月7日第一小法廷判決を前提にした内容です。

 

クレディセゾンの規約を分析

本件契約の規約によれば、本件契約に基づき発行されるカードによってショッピング取引とキヤツシング取引ができるところ、キヤッシング取引についてはリボルビング払も一括払も同じ「第3章(キヤッシングサービス)」において規定されていること、

第3章冒頭の第12条において、1回当たりの融資金額は1万円単位とすること、

第13条において、融資金及び利息(以下「融資金等」という。)の返済は利用の都度、リボルビング払か一括払かを選択でき、かつ、一度一括払を選択しても後日リボルビング払に変更できること、

リボルビング払は毎月の支払日に定額を支払い、一括払は支払日に融資金等の全額を一括して支払うこと、

第14条において、リボルビング払と一括払のいずれの遅延損害金利率も年29.2パーセントであること

がそれぞれ規定されていることが認められるとしています。

 

規約における類似性を重視して取り上げているといえるでしょう。

 

 

リボが区別して管理されていない

また、本件全証拠及び弁論の全趣旨によっても、リボルビング払と一括払の利用限度額が別々に設けられたり、リボルビング払と一括払の利息が異なっていたり、利用明細書においてリボルビング払と一括払の利用関係事項や支払金額、返済時期等が個別に明示されるなど原告と被告がリボルビング払と一括払とを別個の取引として区別して管理をしていたりした事情を認定できないとしています。


以上からすれば、本件契約においては、原告は、借入限度額の範囲内において継続的に、返済方法を選択しながら被告から金員を借り入れることが予定されているといえると指摘。

確かに一括払を選択したところだけを見れば、弁済が貸付ごとに個別的な対応関係をもって行われることが予定され
ているといえるものの、当該一括払取引は事後リボルビング払に変更できるという意味で潜在的にはリボルビング払取引といい得るのであって、全体的に見れば、本件契約に基づき弁済と貸付が繰り返される中で、借入金の返済の額及び時期が異なることがあるにすぎないといえるとしています。

原告が、リポルビング払を選択したものについては、借入総額の減少を望み、過払金の不当利得返還請求権が累積するような複雑な法律関係が発生するような事態は望まないが、一括払を選択したものについては、借入総額の減少を望まず、複雑な法律関係の発生するような事態を望んでいたとは考え難いとしています。


そうすると、本件各1回払取引が支払方法として一括払を選択されたものであることのみを理由に、過払金充当合意の存在を否定することはできないというべきであるとしました。

 

 

空白期間による分断も否定

本件各取引は本件契約に基づくものであり、いずれも同じカードが使用されていることについて、当事者間に争いはありません。

また、本件各取引がなされている間、何度か繰上げ返済による完済がなされ、その後最長で700日間キヤッシング取引
がない時期があった
ことについて、当事者間に争いはないものの、完済に際して原告から被告に対してキャッシング取引を終了する旨の意向が明示的にせよ黙示的にせよ示された事実は認定できないと指摘。

さらに、何度かキャッシング取引が行われない空白期間があるが、それまでのキャッシング取引の長さと比較すれば、同空白期間の存在によって借主たる原告が取引を再開する意思を失ったと評価することは困難であるし、空白期間経過後に特段の手続を取ることなく上記カードを使用していることからすれば、有効に継続している本件契約のキャッシング取引を再開しただけというほかないとしました。

 

確かに本件契約ではショッピング取引もでき、原告がキヤッシング取引以上にショッピング取引を利用していることが認められるものの、そのことをもって空白期間の存在が本件契約のうちキャッシング取引を終了させることを意味するということはできないとしています。

 

以上の理由で過払い金の請求を認めています。このような主張がクレディセゾンからされた場合には、規約等を確認したうえで有効な主張をしておくべきといえるでしょう。

 

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