過払い金と社債問題に関する最高裁令和3年1月26日判決

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和解と過払金の判決

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大阪地方裁判所堺支部令和3年1月29日判決

 

和解契約と過払金請求

プロミスブランドのSMBCコンシューマーファイナンス相手の過払金請求の裁判例です。

過去に和解をしたという主張、クラヴィス債権の取扱が問題になっていますので、同様の過払金請求では、チェックしておきましょう。

 

著者 弁護士石井琢磨

 弁護士石井琢磨
 更新:2021.9.2

 

過払い金と和解契約

過払い金の請求をした際、消費者金融から、和解契約がされているから、過払い金は請求できないはずだという反論がされることが多いです。

消費者金融との間で、返済についての何らかの合意をしていることがあり、それが、法律上の和解契約だから、過払い金の紛争も終わっているはずだという主張です。

和解の中で、お互いに請求しないという清算条項が入っている場合などに問題になりやすい争点です。

このような紛争では、そもそも和解が成立しているのか?和解が成立しているとして過払い金も対象に含まれているのか、という2段階で考える必要があります。

そもそも何の合意が成立しているとも認められない事案も多いです。

また、合意があっても、過払い金は対象外だとする裁判例も多いです。この2段階で考えていく方法が有効でしょう。

 

 

和解は成立していないと否定

SMBCコンシューマーファイナンスは、原告が弁済方法についてSMBCコンシューマーファイナンスに相談をして、SMBCコンシューマーファイナンスがこれに応じたことをもって、和解契約が成立したと主張しました。

和解の確定効によって、過払金返還請求権を行使できないとの主張です。

しかし、裁判所は「被告が主張する借入金債務の存在を前提として、その支払い条件を変更したにとどまるとみるのが相当であり、争いをやめることを約したとはいえない」とし、和解契約の成立を否定しました。

そもそも、和解が成立していないとの判断です。

 

過払い金の消滅時効はいつから

過払い金についても、消滅時効期間が過ぎてしまうと、時効を援用され、請求ができなくなってしまいます。

この消滅時効期間は、取引終了から10年とされていますが、貸金業者は、これを少しでも早めようと色々と主張しています。

たとえば、貸付が止まり、返済だけになっていると、貸付を止めたのだから取引終了だ、などと主張してくる例もあります。

今回のケースでも、そのような主張がされています。

 

しかし、裁判所は、最後に借入れをした後は、新たな借入金の発生が見込まれなくなったことを認めるに足りる証拠はないと判断。

次に、信用状態の悪化した原告に対する支援措置の指定等をもって、新たな借入金の発生が見込まれなくなったことやそのことを原告が認識していたと認めることはできないとして、消滅時効の主張は否定しています。

 

SMBCコンシューマーファイナンスとクラヴィスの一連計算

また、SMBCコンシューマーファイナンスは、過去のクラヴィス時代の取引について別計算を主張。ここも争点になりました。この点は、多くの裁判で争われた論点です。

裁判所は、この主張も排斥。

SMBCコンシューマーファイナンスは、グループ会社のうち国内の消費者金融子会社の再編を目的として、SMBCコンシューマーファイナンスの完全子会社であるクラヴィスの貸金業を廃止。

これをSMBCコンシューマーファイナンスに移行、集約するために本件業務提携契約を締結。本件債務引受条項において、SMBCコンシューマーファイナンスがクラヴィスの顧客に対する過払金等返還債務を併存的に引き受けることが、また、本件周知条項において、クラヴィスの顧客である切替顧客に対し、当該切替顧客とクラヴィスとの間の債権債務に関する紛争については、単に紛争の申出窓口になるにとどまらず、その処理についてもSMBCコンシューマーファイナンスが全て引き受けることとし、その旨を周知することが、それぞれ定められたものと解されるとされています。

SMBCコンシューマーファイナンスは、上記のような本件業務提携契約を前提として、クラヴィスの顧客であった原告に対し、本件切替契約がSMBCコンシューマーファイナンスのグループ会社の再編に伴うものであることや、本件取引2-1に係る紛争等の窓口が今後SMBCコンシューマーファイナンスになることなどが記載された本件申込書を示して、SMBCコンシューマーファイナンスとの間で本件切替契約を締結することを勧誘しているのであるから、上記勧誘に当たって表示されたSMBCコンシューマーファイナンスの意思としては、これを合理的に解釈すれば、原告が上記勧誘に応じた場合には、SMBCコンシューマーファイナンスが、原告とクラヴィスとの間で生じた債権を全て承継し、債務を全て引き受けることをその内容とするものとみるのが相当であると指摘。

 

借主の意識も一連計算

そして、原告は、上記の意思を表示したSMBCコンシューマーファイナンスの勧誘に応じ、本件申込書に署名してSMBCコンシューマーファイナンスに差し入れているのであるから、原告もまた、クラヴィスとの間で生じた債権債務をSMBCコンシューマーファイナンスが全てそのまま承継し、又は引き受けることを前提に、上記勧誘に応じ、本件切替契約を締結したものと解するのが合理的であるとしました。

以上によれば、本件切替契約の締結に当たり、SMBCコンシューマーファイナンスが、原告との関係において、本件取引2-1に係る債権を承継するにとどまらず、債務についても全て引き受ける旨を合意したと解するのが相当であり、この債務には、過払金等返還債務も含まれていると解されると指摘。

したがって、原告が上記合意をしたことにより、第三者のためにする契約の性質を有する本件債務引受条項について受益の意思表示もされていると解することができるとしています。

そして、原告が、本件取引2-1に基づく約定残債務相当額をSMBCコンシューマーファイナンスから借り入れ、その借入金をもって本件取引2-1に基づく約定残債務を完済するという会計処理は、クラヴィスからSMBCコンシューマーファイナンスに対する貸金債権の承継を行うための形式的な会計処理にとどまるものというべきであるから、本件取引2-1と本件取引2-2とは一連のものとして過払金の額を計算すべきであるとしています。

 

 

 

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