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保証料過払い利息の判決

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宮崎地方裁判所令和元年12月11日判決

 

保証料と過払い金計算

改正前利息制限法時代の取引において、貸金業者レンツが、借主に対して、保証会社クリオに対して保証料の支払いをさせていたケースです。

この保証料がみなし利息であるとして計算されるべきではないかと、過払金計算の際に争われた事例です。

同時期の過払金計算で、業者から保証料の主張がされている場合にはチェックしておいたほうが良いでしょう。

宮崎地方裁判所令和元年12月11日判決です。

判決の認定は、保証会社と貸金業者の関係を詳細にしています。

純粋な保証会社というより、関連会社を作って保証料として取得していたものの、実際の保証業務とは違いそうという認定です。

 

 

事案の概要

借主が貸金業者レンツから借り入れ。保証会社クリオに対する保証料も支払っていた。

その後、借主から過払金請求。その際、保証料の支払いがみなし利息として扱われるのか争われたものです。

一審は借主の請求を認めました。

貸金業者が控訴。

 

 

貸主と保証会社の関係を細かく認定

裁判所は、関連会社を含めて保証会社との関係を細かく認定しています。

以前の保証会社であるクレストからの認定。

 

クレストは、平成12年5月1日に設立された信用保証業及びこれに附帯する一切の業務を目的とする有限会社。

設立から平成18年5月1日までは、政子五(以下「政子」という。)が唯一の取締役。

政子は、もともと損害保険会社に勤めて営業職を担当しており、保証業務に従事したことはありませんでした。

政子は、クレストを設立した後も、約1年は損害保険会社に在籍したままであり、損害保険会社を退職した後も保険代理店事務所を設立、運営していました。


クレストは、平成14年12月7日にその本店を大分市府内町1丁目2番1号所在の第2トレンドビルに移転させたが、第2トレンドビルは、控訴人代表者の妻である國廣昌子(以下「昌子」という。)が所有。

その後、控訴人代表者が代表取締役、昌子が取締役を務める有限会社西日本アイ・アイ・エーに譲渡されました。

また、第2トレンドビルに隣接する大分市府内町1丁目2番2号所在の大分トレンドビルには、控訴人及び有限会社セントラル信用の本店がありました。

有限会社セントラル信用は、昌子が取締役を務めていました。

 

保証契約の実態


控訴人とクレストは、平成12年6月1日に出資法5条2項の上限利率を年40.004%から年29.2%に引き下げることを内容とする平成11年法律第155号による改正後の出資法が施行されることに先立ち、その直前である同年5月22日に、控訴人から貸付を受ける者が控訴人に対して負担する金銭消費貸借債務をクレストが保証する債務保証契約についての信用保証基本契約を締結。

また、控訴人とクレストは、同日、クレストの信用保証委託契約に関し、控訴人がクレストを代理して、信用保証委託契約書の作成、保証委託契約の変更、解除の申出の受付、保証料の領収、保証書初交付、保証料領収証の発行その他
信用保証委託契約に関し必要とする調査等の業務を行う旨の業務委託契約を締結。

クレストは、控訴人以外にも有限会社コスモ商事、有限会社タクト、有限会社セントラル商事(平成14年7月12日に有限会社ベストプランニングを吸収合併し、平成14年8月1日に「有限会社クラスタ」、同年10月18日に「有限会社カーネルクラスタ」にそれぞれ商号変更。)、有限会社セントラル信用、株式会社東京サニー、有限会社テクノエンタープライズと信用保証取引を行っていました。

これらの取引先のうち、有限会社コスモ商事、有限会社セントラル商事、有限会社ベストプランニング及び有限会社セントラル信用の役員は、控訴人代表者の親族が務めていました。


また、クレストは、平成16年12月22日の時点で、保証契約に基づいて保証債務を履行しても、主債務者に対して求償金請求を行うことができる体制を構築していなかったことから、求償金の回収業務を行うことはしていませんでした。

 

 

クレストのみなし利息判決による撤退

 

平成19年頃になると、クレストの保証料をみなし利息と認定する下級審判決が言い渡されるようになり、控訴人についても平成19年7月25日に福岡高等裁判所宮崎支部がクレストの保証料をみなし利息と認定する2つの判決を言い渡しました。


そして、平成19年8月23日に資本金10万円でクリオが設立され、その代表者に鹿野義隆が就任。鹿野は、政子が平成14年5月1日から平成15年6月6日まで代表取締役を務めた有限会社アプリード(平成16年5月25日商号変更前の称号「有限会社プラスステーション」)の取締役でした。

また、クリオが控訴人以外の貸金業者と信用保証取引を行っていたことを認めるに足りる証拠は見当たらないとされています。

 

クリオによる保証契約の実態


控訴人とクリオとの間の信用保証基本契約では、債務者とクリオとの間で信用保証契約を交わすための保証依頼を控訴人がクリオにファックス送信し、クリオが債務者に連絡をとり、債務者と合意した上で債務者がクリオに対して保証料を入金し、クリオがその入金を確認した時点で、控訴人とクリオとの間の債務保証契約が成立すると定められていました。


被控訴人についても、上記信用保証基本契約に基づき控訴人が作成する保証依頼書とクリオが作成する保証確認報告書が一体となった書面を、控訴人が保証依頼書部分を作成した上で、クリオにファックス送信し、クリオが保証確認報告書部分を作成して控訴人に返信していました。


そして、クリオが作成する保証確認報告書には、審査内容として・居住年数、・お住まい、・勤務年数、・年収、・他社借入の5項目について該当部分にチェックを入れる欄が設けられているが、被控訴人に係る保証確認報告書には、いずれの欄にもチェックがされていませんでした。

 

 

本件保証料がみなし利息に当たるか

クレストの設立経緯、業務体制、控訴人との関係に照らすと、控訴人は、出資法が改正されたことにより制限利率が引
き下げられたことを潜脱するために、クレストに保証料を取得させ、最終的には保証料を自らに還流させる目的で、借主をしてクレストに対する保証委託をさせていたといえると指摘。

そしてクリオの設立経緯、クリオ代表者とクレスト代表者との人的関係、クリオの取引先によれば、控訴人は、クレストの保証料がみなし利息であると認定する判決が相次いで言い渡されたため、同社をこれ以上利用することができなくなったことから、クレストの代わりとしてクリオを新たに設立し、利用することにしたと推認されるとしました。


そして、クリオにおいて債務者の与信審査が行われていたという形跡はなく、保証料は貸付額の10%とクレストよりも高額であったことに照らせば、控訴人がクリオを利用する目的は、クレストを利用する目的と同じであるといえ、控訴人は、制限利率を潜脱するためにクリオに保証料を取得させ、最終的には保証料を自らに還流させる目的で被控訴人をして保証会社に対する保証委託をさせていたといえるとしています。


控訴人は、控訴人とクリオに資本関係がなく、客観的極クリオに支払われた保証料が控訴人に還流している事実は認められないから、本件保証料は控訴人に帰属しておらず、みなし利息に該当しないと主張するが前記で説示したところに
照らし、採用することができないとして排斥。


したがって、本件保証料は、法3条所定のみなし利息に該当するから、本件取引について法所定の制限利率に引き直し計算すると、原判決別紙計算書のとおり、過払金元本、利息が発生するとしました。

原判決は正当であるとし、控訴棄却という結論です。

 

 

このような保証料を含めた過払金請求の依頼もありますので、ご希望の方は以下のボタンよりお申し込みください。


 

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