神戸地裁平成20年3月21日判決
神戸地裁平成20年3月21日判決
慰謝料
利息制限法に基づく充当計算をした結果、過払い状態であるのに、請求を続けた貸金業者の行為は不法行為を構成するとして、慰謝料の支払義務を認めた裁判例。
「貸金業者は、同項の適用がない場合には、制限超過部分は、貸付金の残元本があればこれに充当され、残元本が完済になった後の過払金は不当利得として借主に返還すべきものであることを十分に認識しているものというべきである。また、貸金業法施行(昭和58年11月1日)の前においては、貸金業者、一層このことを認識していたというべきである。
このような認識を有する貸金業者である被告が、22年以上の長期間にわたり、貸金債権の弁済の名目で、原告から金銭の交付を受け続けたことは、架空請求にも準じる違法な行為というべきであって、不法行為の成立を免れない。」